今日は日本の食文化を紹介します。
いきなりですが問題です。こちらの写真は何だと思いますか?
土が入っているプランターではありません。
遺跡発掘キットでも泥んこ遊びキットでもありません。
正解は・・・。
【ぬかどこ!!】
ぬか漬けを作る「ぬかどこ」です。ぬか漬けは日本の古くから伝わる発酵食品です。米ぬかに水や塩を混ぜて練り込み「ぬかどこ」を作ります。その「ぬかどこ」に野菜等を入れて発酵食のぬか漬けを作ります。私はぬか漬け専用のアクリル容器を使用していますが、昔ながらの陶器やホーロー容器を利用している人の方が多いかも知れません。
約2000年前に野菜を塩漬けにして保存したことが始まりと言われています。現在のぬか漬けは約400年前の江戸時代の初期に健康食・保存食として日本の全国で作られていたものです。
「ぬかどこ」は米ぬかが野菜に付着している乳酸菌や酵母菌をエサとして増殖し発酵して作られます。その「ぬかどこ」に野菜を混ぜてぬか漬けを作ります。私が今まで漬けた野菜は、ニンジン・大根・キュウリ・カブ・パプリカ・白菜・みょうが・ナス。
現在「ぬかどこ」に入っている野菜がこちら。
ニンジン・キュウリ・大根。 本来は「ぬかどこ」に埋まっていますが、撮影用に出しました。 |
1日漬けると薄い味のぬか漬けに仕上がります。日が増す程に濃い味のぬか漬けになります。あまり長く漬けていると塩分の多いぬか漬けになりますから注意が必要です。
「ぬかどこ」は手間がかかります。野菜から出る水分を放置するとカビの原因になるので水抜きという作業が必要です。また、掻き回して空気を取り込み乳酸菌の量を調整します。空気が少ないと乳酸菌が増えて酸っぱくなり、空気が多すぎると乳酸菌が減ってしまい美味しくなりません。だから毎日ぬかどこを掻き回す必要があります。たとえ野菜が入っていなくても掻き回す作業は必要です。
私は水分対策として小さい陶器の壺を「ぬかどこ」に2ヵ所配置しています。壺には小さい穴が空いていて余分な水分が穴から入り壺に溜まります。「ぬかどこ」を掻き回すたびに壺の水分を確認する作業も重要です。壺の写真がこちら。
小さくて可愛い! 「ぬかどこ」の水分を取る為に作られた壺です。 |
野菜はぬかを水洗いして落とし、カットして皿に盛り付けます。 |
3 件のコメント:
Amazing! I didn’t know you were a Japanese food expert. Thank you for posting about this topic. Even though this is interesting, I don’t think I could eat it. I like soy sauce and miso soup, but I can’t get near natto. I think it must be like the smell of natto.
Toki: Thank-you for sharing some of your culture with us, this sounds amazing, I would try it if I lived in Japan.
I love any kind of vegetable.
Catherine
I had not heard about nukadoko before. I'll have to try some if I ever get to Japan again - fascinating!
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