今日は我が家の仲間を紹介します。
![]() |
笑顔がとても可愛い♥ |
彼の名前は「アンソニー」。20数年一緒に住んでいます。小銭が大好きです。
アンソニーは小銭をせっせと食べて重くなります。すると私が秘密の場所から小銭を出して銀行に持っていきます。アンソニーはすっかり身軽になるし、貯金も出来るし一石二鳥。私達はこの友好関係をずっと続けてきました。
![]() |
青い部分が秘密の場所。今回は特別にこのポーズをとってもらいました。 |
アンソニーは1円玉・5円玉・10円玉が大好物です。時々、50円玉や100円玉をあげると少しビックリしますが嬉しそうです。クリスマスやお正月等の特別な日には500円玉をあげることもあり、ビックリはしていましたが小躍りしそうなくらい喜んでいました。
アンソニーは15年くらい前に右目が白内障になってしまいましたが、緊急手術をして直ぐに回復しました。(右目が剥げてしまったので黒いペンで塗りました)また、彼は綺麗好きなので埃や手垢には充分気を付けています。
アンソニーが食べた小銭は2、3回分をまとめて銀行に持って行き、専用の通帳に入金されます。私とアンソニーには1つの約束があります。
【アンソニー専用通帳のお金は旅行に行った時の食事やお茶代に使う】
私はこの約束を忠実に守って来ました。旅行先でのランチ代やお茶代として大切に使いました。時には2人分のランチを2回も支払うことが出来ました。
このままずっとアンソニーとの良好関係が続くと信じて疑いもしなかったのですが、数年前から関係がこじれ始めました。とうとう日本にも来たのです。
【キャッシュレス時代!!】
勿論、それまでもクレジットカードは使用していましたが、使用する時は家具や家電等の高額品を購入する時と海外旅行先で使うだけ。それ以外は現金を使用していましたからアンソニーとは良い関係を築いていたのです。
私が子供の頃から日本人もクレジットカードを所有している人はいましたが、海外に比べて圧倒的に少なかったように思います。私が大人になった時にはクレジットカードは普及し始めていましたが、私のような使い方をする人が多かったように感じていました。
劇的に支払い方法が変化したきっかけはスマートフォンの普及だと考えます。現在はお財布を持たなくてもスマートフォンだけで出掛けることも出来ますよね。そしてもうひとつ。避けて通れないのがCOVID-19の出現です。
私は子供の頃から大人に「お金は不特定多数の人や物に触れられているから、お金を触ったら必ず手を洗うように」と教えられました。日本人の多くが同じだと思います。COVID-19が流行しだした時に日本では手洗いとうがい、マスク使用を徹底するように言われました。この時に現金を出来るだけさわらないようにしたいと感じた日本人は多くいたはずです。私もその一人ですから。
更に大きな原因があります。今までは銀行の窓口に小銭を持っていくと無料で対応してくれていましたが、昨年辺りから小銭の枚数によって手数料が発生することになったのです。キャッシュスペンサーも以前より小銭の枚数を制限しているし、入出金の小銭の枚数によって手数料が発生します。
最初はクレジットカードだけを使用していました。でも、購入する度に付与されるポイントを工夫して使うことを知ってしまったので、普及していたスマートフォン決済や電子マネーカードも所持するようになってしまいました。スマートフォンだけで出来ることが沢山あって便利。でも、失くしたらどうするの?依存しすぎは怖いことなんじゃない?世間の流れに乗らなくても現金は使えるんだから私はこのままでいける所まで行こう!と考えていたというのに、あっという間に私の支払い事情は劇的な変化を遂げました。
どのような買い方をしてもレシートは必ず持ち帰るし請求書も届きます。その整理をしている時にアンソニーと目が遭うと何だか切ない気持ちになります。今までのようにアンソニーにあげる小銭が圧倒的に少なくなってしまったからです。現在アンソニーは大変軽くお腹が空いている状態ですし、仕事も激減してしまいました。
日本にもキャッシュレスが全国津々浦々で普及している現在、アンソニーは職を失う危機にあります。時代の大きな節目に遭遇したアンソニーは引退を考える時が来たのかもしれません。良い転職先を考えていますが、今のところ「我が家を見守る置き物」が最適かと考え、アンソニーと相談中です。アンソニーはまだまだ働き我が家の役にたちたいらしいのですが・・・。
どのような結果になろうとも、アンソニーとはずっと良好な関係を続けていきたいです。
![]() |
お尻も可愛い♥ |